慌てて立ち上がろうとする葵の体を、 ぎゅっと抱きしめた。 「え…?」 葵の心臓が、すごい速さで動いてるのがわかるくらいの距離… 「ケっケンタ…? ちょっと…!?はっ離してよ…!!」 驚いたのか、体が固まってしまった葵。 何やってんだ?俺! 今ならまだ引き返せる、冗談だって言えば。 「お前、重いなっダイエットしろよ」 とか、 「骨折して動けねぇ~」 とか? 何でもいい、ごまかさねぇと! でも俺は、 小さな声で、囁いてしまった。 「 …悪いけど、無理 」