アイツがここでいーよって言うから、 学校の手前でチャリから降ろした。 俺もこれ以上くっついてたら、心臓がもたなかったけど。 学校に着いて、チャリの鍵をかけてたら、 後ろから声がした。 「…ずいぶん機嫌がいいな、ケンタ」 振り返ると、そこには 眼鏡をかけた、すらっとした男が立っていた。