「あは、何やってんだろうね~鈍臭いね、私」 慌てて拾う私のそばで、ケンタも拾ってくれていた。 「ごめんね、ケンタ~」 「いや、いいって…」 私は申し訳ない気持ちになって、立ち上がろうとした。 でもその時、椅子に足を引っ掛けてしまって、 後ろに倒れてしまった。 「きゃっ!」 「うわっ」 ……な、なんでこんな事に…!? 転びそうになった私を、後ろでケンタが受け止めてくれて。 ケンタはしゃがんでいたから、しりもちをついてしまった。 「いってぇ…」