「アオちゃん、ごめんね。ユカ連れて帰るから」 タク君はそう行って、ユカの手を掴んだ。 「うん、ばいばい! ユカ、また明日ね」 「…アオ、後でメールするからね! あんたはいつまで経っても…」 タク君が遮って言った。 「ユカ、お節介は迷惑だぞ…? アオちゃん、またね」 タク君はユカの手を引っ張って、教室を足早に出て行った。 教室の窓から外を見ると、 見慣れた背中が、 目に入った。 ケンタだ。 でも…一人じゃなかった。