「翔太さんとは、今日初めて会ったの…。
びっくりしたよ、ケンタにそっくりなんだもん」


ケンタは、戸惑いの表情を見せる。


「葵、もしかして…俺の嘘…もう知ってる…?」


私はケンタの顔をまっすぐ見れずに頷いた。


「…加奈さんと本当に付き合ってるのは、翔太さんなんでしょ…?」



ケンタは初めて、状況を理解したみたいだった。


「悪い…嘘なんかついて…」


そう小さく呟いた。