男 友 達



佐々木君と並んで歩いてるのに、私はちっともドキドキしてない。

昔、ケンタと一緒に帰った時はどうだったのかな。
私はもう少し緊張してた?

多分、今ケンタと一緒に帰ったら、
私は緊張しすぎて話せないだろうな。


「…葵ちゃん?聞いてる?」

「あ…ゴメン、またぼーっとしちゃって」

佐々木君は寂しそうな顔をする。


でも私は、佐々木君の隣にいる事に対する違和感を拭えなくて…
胸が締め付けられる想いだった。


私、何やってるの?



「…高瀬、彼女出来たんだってね?」

意外な佐々木君の言葉に、心臓が跳ねた。