振り返ると、 自転車に乗って笑ってる… ケンタ。 ケンタの事を考えていたから、不覚にもドキッとしてしまった。 「おはよ、ケンタ! でもまだ時間大丈夫でしょ?」 時計をちらっと見て、 私は焦った。 「…あぁ!全然大丈夫じゃない!」 走り出した私。 私を追い抜きながら、ケンタがサラっと言った。 「後ろ、乗せてってやるよ」