ユカは直球でケンタに詰め寄った。 ケンタは「…は?」と言ったきり黙ってしまった。 私は何とも言えない冷や汗が、どっと出てくるのを感じてぎゅっと手をにぎりしめる。 あぁ、私矛盾してる。 こないだは、ケンタにあんなに二人が付き合ってるって決め付けた言い方をしたくせに。 今はこう思ってる。 お願いだから、 否定して…!! ケンタは、低い声で、 でもはっきりと、言ったんだ。 「…あぁ、そうだけど?」 ケンタは、私の顔を、 一度も見なかった。