付き合って、じゃなくて、友達になって、って事なら、

断る理由なんてないよね。

私はホッとして、笑った。

「うん、いいよ!」


佐々木君も「マジで?」って喜んでいた。

メアドの交換をして、私は視聴覚室を出たんだ。


教室までの廊下を歩いていると、

急に腕を引っ張られて、空き教室に連れ込まれた。


「きゃ…!?」


何が起こったか分からなかったけど、

私の手を掴んでいるのは…


ケンタだった。