「うわぁ、マジで綺麗!アオの言ってた事、ホントだねぇ」 多分、二人は一緒に登校したのだろう。 髪の長い彼女は、心配そうにケンタの背中を見つめていた。 「あ、あの人、1年じゃないよ!2年だし、確か… 野球部のマネージャーだよ?」 ユカが思い出したように言う。 「有名だもん。ものすごくモテるって」 やっばり。 「あれは、めちゃくちゃ手強いライバルだね…」 朝から気分は最悪。 なんでそんな人がケンタと知り合いなの?