でも頭がなんだかぼんやりして、起き上がるなんて出来なかった。 「あれ?」 「お前、無理すんなって!熱、39度越えてるんだぞ。 今、葵んちの母さんが学校向かってるから。 そのまま病院行けよ!」 ケンタが眉間にシワを寄せて言った。 「全く… 風邪気味なら休めば良かっただろ? なんで無理して来たんだよ」 私は39度越えの熱が出てると聞いて、 更に具合が悪くなったような気がした。 もうろうとする意識の中、私はつぶやいた。 「……に行きたいから…」 「…何だって?」 「西高に行きたいから…」