『こんくらい大丈夫だって…それよりハナ、お前の膝、血が出てるよ』

そう言ってユキネはポケットからハンカチを取り出し、ハナの膝に巻いた。

『ユキネ…ありがとう』

ハナはユキネの優しさに少し驚いた。

『お礼を言わなきゃならないのはこっちだよ…助け呼んで来てくれてありがとな、ハナ』

ユキネはそう言ってハナの頭優しく撫でた。

『ユキネ…』

ハナは呟いた。

『さてと、腹減ったし何か食べに行くかハナ』

そう言ってユキネは歩きだした。

『えっ…うん!!』

ハナは笑顔でユキネの後を着いて歩いた。

『あっ、でもあたしお金ないからハナのオゴリだからな』

ユキネは振り返り後ろにいるハナに笑顔で言った。

『えーまたー!?…まあ、良いっか』

ハナも笑顔で答えた。

そして二人はそのまま去って行った。

ユキネとシュン…二人の絆はこの日、より一掃深まったのだった。