『よし、じゃあ歌ってみるか…まずはフレンズの“夢のかけら”からだ』

そう言ってシュンは花壇の石積みに座りギターを弾き始めた。

そしてユキネはシュンの掻き鳴らすギターに合わせて、歌を歌い始めた。

最初は見向きもしなかった通行人も、次第に二人のライブに耳を傾け始めた。

シュンはユキネの歌声を聴きながら笑顔でギターを弾き、ユキネはただ夢中で歌を歌った。

そしてユキネが歌い終わり周りを見回すと、その場に座って歌を聴いていた4、5人の人が二人に拍手を贈った。

『えっ…』

ユキネは少し恥ずかしい様子だった。

そんなユキネの姿を見たシュンはクスッと笑った。

『じゃあ…次はフレンズの曲から“Friends”行きます』

シュンはそう言ってまたギターを弾き始めた。

そしてユキネはまた歌い始めた。

歌を歌ってる時のユキネは凄く楽しそうで、凄く輝いていた。