数日が過ぎる頃、ユキネはシュンに呼び出され駅前で待っていた。

『オッサン、今日は何の用だよ?』

ユキネは遅れてやってきたシュンに尋ねた。

『待たせたな。ユキネ、そろそろストリートで歌って見るか?』

シュンはユキネに尋ねた。

『ストリートで?』

『ああ。ストリートだと色んな人が歌を聴いてくれるし、それなりにお前を応援してくれる人が出来るかも知れないからな』

シュンは笑顔で言った。

『ストリートか…何か恥ずかしいな…』

ユキネは少し恥ずかしがった。

『ハハハ、お前は恥ずかしがる用な人間じゃないだろ』

シュンは笑って言った。

『う、うっせいよ!!』

ユキネは笑っているシュンに怒鳴った。

『まあ、とりあえずやってみるか…』

シュンはそう言ってその場に座り、ギターケースからギターを取り出した。

『お、おい…まさかここで歌うのか?』

ユキネは戸惑っていた。