『へぇ〜、幼なじみか…じゃあ、仲が良いんだな二人は』

シュンは手を繋ぐ二人をほほえましく見つめた。

『うん、僕たちはずっと一緒だよね楓』

『うん』

楓は笑顔でうなづいた。

『よし、敬大。お前にこれやるよ』

そう言ってシュンは敬大に、自分のサイン入りのピックを手渡した。

『あ、これってピックだよね?』

敬大はピックを受け取って言った。

『ピックって知ってるのか…。お前たち二人がずっと一緒にいられるように、俺からのお守りがわりだ』

『ありがとう、おじちゃん』

敬大は笑顔で言った。

『ねぇ、敬大…寒いし帰ろうよ』

楓はそう言って敬大の服の袖を引っ張った。

『そうだな、じゃあおじちゃん僕たち帰るね、バイバイ』

そう言って敬大は楓と手を繋ぎ、立ち去った。

ドサッ。

シュンは何かを落とした音を聞き、そっちに目をやった。