ユキネが毎週頑張ってレッスンに励んでいる頃、シュンは曲作りに励んでいた。

『ふーっ…なかなかピンとくる曲が出来ないな』

シュンはギター片手に真冬の公園のベンチに座って曲を作っていた。

『ユキネの奴…頑張ってるみたいだから、俺も頑張らなきゃな…』

シュンがギターを弾いていると小さい男の子と女の子が手を繋いでやってきた。

『おじちゃん、どうしてこんな寒いのに外でギター弾いてるの?』

小さい男の子はシュンに尋ねた。

『えっ!?それはな、寒い方が神経が研ぎ澄まされて、感性が鋭くなるからだ』

シュンは自慢げに言った。

『へぇ〜、そうなんだ。しかも凄く上手だね』

男の子はシュンを褒めた。

『まあな。お前は名前何て言うんだ?』

シュンは男の子に尋ねた。

『僕は“瑞輝 敬大(ミズキ ケイタ)”7歳です。こっちは“月姫 楓(ツキヒメ カエデ)”だよ。幼なじみなんだ』

男の子は隣の女の子も紹介した。