『お待たせユキネ。ちゃんと待っててくれたんだね』

ハナはアイスを片手にユキネに寄って来た。

『…ユキネ!?』

ハナは黙って埼京を見つめているユキネを、不思議そうに見つめた。

『ねぇ、ユキネってば!!』

ハナは大声でユキネを呼んだ。

ユキネはハッと我に帰りハナの方をチラっと見て、またさっさと歩き出した。

『ねぇ、ユキネ…あの政治家の埼京優一をずっと見てたけど、どうかしたの?』

ハナはさっさと前を歩くユキネに追い付き尋ねた。

『何でもねぇよ!!』

『何でもないって…じっと見てたじゃんか。あっ、もしかして埼京さんが好きなんだ!!確かに埼京さんって人気あるし、ダンディーなおじ様だしね』

ハナはアイスを食べながら言った。

『はあ?何であたしがあんなオッサンを好きになるんだよ!!ふざけんな!!』

ユキネは怒って早歩きで歩き出した。