『ふ〜ん、そうなんだ。でも何で辞めたのよ?あなたの夢だったのに…』

里菜はシュンの目をじっと見つめた。

『俺の夢は元々さ、世界一のギタリストになる事だったから、ルナティック・ゼロに引き抜かれた時点で世界一だって認められたんだよな。だから俺の夢はとっくに叶ってるんだよ』

『そうなんだ…』

里菜はシュンの話を真剣に聞いていた。

『それにさ、小林誠吾を見てて思ったんだ。アイツはフレンズが暴力沙汰を起こした時に、自分のプロデューサーの立場の事より俺たちの事を真っ先に心配してくれただろ?』

『確かに、そうだったわね』

『それ見て思ったんだ。俺もいつかこんなプロデューサーになりたいなってさ』

シュンは笑顔で言った。

『プロデューサーね、シュンに出来るの?はっきり言って大変よ』

里菜は心配そうに言った。

『大丈夫さ。それに、どうしてもプロデュースしてやりたい奴がいるからさ』

シュンは真面目な顔で言った。