『イジメはサイテーだよ。人の心を傷つけ、一生消えない傷をつけてしまう。この傷がどんなに深くて、悲しい傷なのか…イジメてる側にはわかりっこないよ。もしあなたがそのクラスメイトに謝った所で、彼女はあなたを許さないよきっと』

レイナは冷たく言い放った。

『許されないのはわかってます…でも、そうすることでしかイジメていた彼女に何も出来ないから…』

女子高生は自分の罪の重さをしっかり受け入れているようだった。

『どんな形でも良いから、あなたがイジメていたという事実と、クラスメイトを死に追いやったという事実を忘れずに罪を償うことが大切だよ』

レイナは女子高生に言い放つと、女子高生は考え込み口を開いた。

『あたし…教師になります。教師になって、あたしがした過ちをこれ以上この社会に増やさないように、イジメの…命の尊さを教えて行きたいです』

女子高生は決心した。

『そう…それがあなたの罪の償いかたね。だったら、あたしはもう何も言わない…頑張ってね』

レイナは優しく微笑んで立ち去ろうとした。

『レイナさん、あたしキョウコって言います。話聞いてもらってありがとうございました』

キョウコは頭を深々と下げた。

そしてキョウコは自分なりの罪の償いかたとして、教師を目指し始めた。

翌日のニュースには、ハナの担任が暴行容疑で逮捕されたとの知らせが入った。

人を傷つけたという罪から、人は逃れられないのだった。