翌日…。

ユキネは朝早くから母親の病院に来ていた。

『ママ…あたし、埼京の事勘違いしてたみたい。アイツ、あたしを助けてくれた…。ママが好きになった男だもんね、好きになった理由が何となく分かったよ』

ユキネは眠っている母親の手を優しく握りしめて、語りかけていた。

『ママ…あたし、イギリスに行ってくる。不安でいっぱいだけど、でも夢を叶えるために行ってくる…だから応援しててねママ…』

ユキネは静かに椅子から立ち上がり、病室を出た。

そしてユキネはシュンと待ち合わせをしていた、駅前へとやってきた。

『ユキネ、こっちだ!!』

シュンは駅前にやってきたユキネを呼び寄せた。

『よし、行くか』

シュンとユキネが待たしていたタクシーに乗り込もうとすると、目の前に一台のリムジンが止まった。

するとリムジンの中から、埼京 優一が出て来た。