『…残念だけどおじさん。ユキネなら1週間前に退学してるんだよね。あっ、遅刻しちゃう!!失礼します』

二人組の女子高生はそう言って、チャイムが鳴り響く校舎へと走って行った。

『1週間前に退学してる!?ユキネの母親はその事まだ知らなかったのか…』

シュンはユキネに会えず、仕方なく考え事をしながら道を歩いていると、ユキネの不良仲間のミスズを見つけた。

『お前確かユキネの友達だったよな?』

シュンはミスズに駆け寄りそう言った。

『なんだよオッサン…あっ!!昨夜の公園であった脳みそがぶっ飛んでるオッサンじゃんか』

ミスズはシュンの事を思い出した。

『お前酷いな、正直傷つくぞ…。なあ、ユキネの居場所知らないか』

『ユキネの居場所?…何でオッサンに教えなきゃならないんだよ』

ミスズはそう言ってシュンを無視し立ち去ろうとした。

『おい、待てよ!!』

シュンはミスズの肩を掴んだ。