里菜はユキネに温かいコーンポタージュを出した。

『それを飲みなよ。気分も少しは落ち着くからさ』

里菜はニコッと笑った。

『里菜!!腹減った、メシを作ってくれ』

シュンは元気よく里菜に言った。

『はい、はい』

里菜はそう言って朝食を作り始めた。

ユキネは静かにコーンポタージュを飲んだ。

『ユキネ、本当に良かったな釈放されて』

シュンは微笑んだ。

『オッサン…どうしてあたし釈放されたんだ?』

ユキネは気になっていた事をシュンに尋ねた。

『ああ、それはな…ユキネが殴った女子高生が、お前を許してくれたからだよ。訴えを取り下げたんだ』

『えっ…どうして?』

『日を追う事にハナちゃんの死への罪の意識が強くなって、精神的にもかなりこたえてるみたいだよ』

『アイツが…反省してるのか…』

『それにな…』

シュンはそう言いかけたが、途中で口を紡いだ。