するとシュンの携帯が鳴った。

『はい…あ、小林さん』

電話は小林誠吾からだった。

シュンは小林誠吾に呼び出され、レインボーミュージックの社長室へとやってきた。

『シュン、ユキネの様子はどうだった?』

シュンが社長室に入るなり、小林誠吾は尋ねた。

『ちょっと衰弱してたけど、とりあえず大丈夫そうだったよ』

シュンは小林誠吾にユキネの状態を知らせた。

『そうか…大丈夫そうか、良かった。シュン、お前に謝らないと行けない事があるんだ』

小林誠吾は凄く言いにくそうだった。

『今朝言った、ユキネのCDリリースの延期の話だが…すまない、延期どころか中止になる事に決定した。それから、ウチとユキネのデビューの契約…白紙に戻さしてくれ』

小林誠吾はシュンに頭を下げた。

『ウチにもたくさんアーティストが所属している。…今回の事件は会社にマイナスの影響を与え、他のアーティストたちにも影響が出てしまうんだ。だから…』

小林誠吾は他のアーティストたちの事を思って言った。