『こんなことしてもアイツか帰ってくる訳ないのに…』

ユキネは涙を流し声は震えていた。

シュンはそんなユキネを優しく見つめた。

『ユキネ…泣くなよ。お前に涙は似合わないぞ』

『う、うっせいよ!!』

ユキネのその言葉を聞いたシュンは、少しユキネらしさが戻った気がして安心した。

『なあ…オッサン。今日CDのリリース日…だよな?』

ユキネは凄く気にしていた。

『ああ…そうだよ。だから、俺はもう行くわ。お前の代わりに今日のCDリリースのイベントに出なきゃなんないしな。だからユキネは安心しろ』

シュンはそう言ってニコッと笑い椅子から立ち上がった。

『じゃあ、また面会に来るわ』

シュンはそう言って面会室を出て、外に出た。

外に出たシュンは晴れ渡る空を見上げた。

『安心しろか…ユキネに嘘ついちまったな』

シュンはため息をつき、歩き出した。