『久しぶりにハナに電話してやるか…』

ユキネはハナに電話をかけた。

しかし、呼び出し音が鳴るばかりでハナは電話に出なかった。

『何だよ…何で出ないんだよ』

ユキネは一度電話を切り、もう一度電話をかけた。

『ハナの奴、風呂でも入ってるのかな…』

ユキネが電話を鳴らし続けると、ようやく電話が繋がった。

『あ、ハナ元気にしてるか？』

ユキネはハナに尋ねた。

しかしハナから何も言葉が返って来なかった。

『ハナ？何黙ってるんだよ？』

しかしハナから返事はなかった。

『もしかして、あたしがなかなか電話しなかったから怒ってるのか？…悪かったな、忙しくて出来なかったんだ』

ユキネは謝ったが、ハナは黙ったままだった。

『ハナ…どうしたんだよ？何か言えよ』

ユキネは何も言葉を発しないハナを心配した。

そしてしばらく沈黙が続いた。