『何だよその返事は…。お前はロマンチックじゃないな』

シュンは冗談げに言った。

『うっせいよ』

ユキネはそう言ってそっぽを向いた。

『さてと…とりあえずユキネご苦労様。明日CDリリースして、人気が出たら今よりもずっとずっと忙しくなるからな…覚悟しとけよ』

シュンは微笑みながら言った。

『人気が出たら良いけど…まあ、あたし何かじゃ無理だろうけどさ』

『そんなことないさ。ユキネの歌声は最高だからな。自信持って良いぞ』

シュンはそう言ってニコッと笑った。

『じゃあ、俺は帰るわ。お前も今日は久しぶりにゆっくり休め』

『ああ、そうさせてもらうよ』

『じゃあな、ユキネ。気をつけて帰れよ』

そう言って、シュンは家へと帰って行った。

シュンと別れたユキネは一人、家へと歩き出した。

『何か忙しくて、一ヶ月があっという間だったな…』

ユキネは歩きながら独り言を言った。