その頃ユキネは明日に控えたCDリリースのために、シュンと一緒にプロモーション活動のために、ミュージックブックの雑誌の取材を受けていた。

『まさか我々が取り上げたストリートシンガーが、こんなにも人気が出るとは思いませんでしたよ』

取材が終わった後、雑誌の編集者はユキネに言った。

『いえ…』

ユキネは謙遜していた。

『これからもユキネをよろしくお願いします』

シュンは編集者に頭を下げた。

『こっちこそよろしくお願いします』

編集者も頭を下げた。

『さあ、帰るかユキネ』

『ああ』

ユキネとシュンは会社を出た。

二人が外に出ると、空はすっかり日が落ち星が煌めいていた。

『星もお前の明日のデビューを祝うかのように煌めいてるな』

シュンは星を見上げて笑顔で言った。

『ふん、そうだな』

ユキネは素っ気なく言った。