その怒鳴られているハナを見て、キョウコたちは大笑いしていた。

『もうクビだ!!さっさと出ていけ!!』

店長はハナに怒鳴った。

『ハイ…』

ハナは涙をこらえながらエプロンを外し、店を飛び出した。

『グスン…グスン…』

ハナは公園のブランコに座り、一人涙を零していた。

『ユキネ…』

ハナは鞄から携帯を取り出しユキネに電話をかけた。

しかし呼び出し音が鳴るばかりで、ユキネはいっこうに電話に出なかった。

『ユキネ忙しいんだな…きっと』

ハナは電話を切り、ユキネから貰った小犬のストラップをじっと見つめた。

そしてハナが砂場の方に目をやると、小さな一人の男の子が5人の小さな男の子にイジメられていた。

『お前汚ねぇ〜んだよ、あっち行けよ!!』

イジメてる側の男の子が、イジメられてる側の男の子を突き飛ばした。

『コイツ、イジメても面白くないな。行こうぜ』

そう言って5人の小さな男の子達は去って行った。