『友達か…友達って良いもんだな…』

カンナは段々遠くへ去って行く、楽しそうな二人の背中を羨ましそうに見つめた。

『ユキネ…見つけた…』

カンナの横の通路から、ドラッグの影響でイラついているミスズが、突然姿を見せた。

『ミスズ!?』

カンナはミスズに気付いた。

『ユキネ…ムカつんだよ…死ね!!』

ミスズはナイフを片手に、遠くにいるユキネに向かって走り出した。

『バ、バカ!!』

カンナはそんなミスズの前に立ち塞がった。

『カ、カンナ!!お前…そこ退けよ!!』

『断る』

カンナはきっぱり言った。

『あたしの邪魔をするな!!』

ミスズはカンナを睨んだ。

『ユキネは殺させない!!』

『はあ?何言ってんだよ。お前だってユキネにイラついてた癖に、何を今更ユキネの肩を持つんだよ!!』

ミスズはカンナに対してもイラついた。