翌日、ユキネは昼過ぎからスクールにレッスンに来ていた。

『じゃあ、次はみんなが聴きやすいように歌うために、滑舌のレッスンをします』

カオリはそう言って、ホワイトボードに歌詞を書き始めた。

『えーっとね、歌詞の母音だけを発音して下さい。風のように君の事優しく包むよ。この歌詞の場合は母音だけ発音すると…』

カオリはそう言ってまたホワイトボードに書き始めた。

風のように君の事優しく包むよ→あえおおういいいおおおああいううううお

とホワイトボードに書き綴った。

『はい、この用になります。この母音だけの発音で何度か歌ってみましょう』

カオリがそう言うと、レッスン生たちは母音だけで歌を歌った。

『はい。じゃあ次は普通に歌ってみましょう』

カオリがそう言うとレッスン生たちは今度は普通に歌ってみた。

『す、すごい!!本当に言葉が聴きやすくなった!!』

ハナは驚いた。