数日後、すっかりシュンの腕も治りユキネとシュンは、ストリートに励んでいた。

最初は観客が2、3人くらいだったストリートライブも…今では30人以上の人がユキネの歌声を聴いていてくれていた。

その中には最初のストリートライブからずっと見に来てくれている人たちも、ちらほらいた。

ユキネが歌い終わると、歌を聴いていた観客たちは拍手を贈った。

『ありがとうございました』

ユキネは観客たちに頭を深々と下げた。

『ユキネ、お疲れ。今日も良いライブが出来たな』

シュンはギターをギターケースにしまいながら言った。

『ああ、日に日に観客が増えてきて何か歌うのが緊張するんだよなー』

『ハハハ、確かにな。でも歌を聴いてくれる人がこんなにも居てくれるんだから、そこは喜ばなきゃな』

シュンは笑顔で言った。

『さてと、俺は用があるからもう行くわ』

シュンはそう言ってギターケースを持ち上げた。