『スノー…ドロップ?』

ユキネはスノードロップをじっと見つめた。

『うん。スノードロップの花言葉は“希望”』

『希望…』

ユキネは呟いた。

『あたしもいつも辛い事や悲しい事があった時、このスノードロップを見て希望を分けて貰ってる』

ハナのその言葉に耳を傾けながら、ユキネはスノードロップをただ見つめていた。

『ユキネ、希望は捨てちゃダメだよ…いつになるかわからないけど、きっとユキネのママは目を覚ますよ。ユキネのママの事信じようよ』

ハナはそう言ってニコッと微笑んだ。

『ハナ…』

ユキネはハナの励ましの言葉に涙を零した。

『ユキネのママが目を覚ました時にはさ、おっきなステージで歌を歌ってる姿を見せようよ』

『そうだな…うん。ハナありがとう』

ユキネはそう言って、涙を腕でゴシゴシ拭き立ち上がった。