『そうか…まだ小さいのに大変だな』

シュンは楓の隣に座った。

『オジチャンはどうしたの?』

楓はシュンに尋ねた。

『あー俺か、俺はお見舞いに来たんだ。そういや今日は敬大は一緒じゃないのか?』

シュンは楓に尋ねた。

『うん。敬大は最近ギター買って貰ったらしくて、ギターに夢中になってるの』

『へぇ〜、敬大もギターやり始めたのか』

シュンは少し嬉しそうだった。

『オジチャンのギター姿見て格好よかったんだって…。絶対僕も将来ギタリストになってやる〜って言ってさ。だから最近敬大は構ってくれないんだよ』

楓は少し寂しげに言った。

『悪かったな楓。でも夢を持つ事は良い事だ、敬大を応援してやってくれ』

シュンはそう言って椅子から立ち上がり、楓の頭を優しく撫でた。

『じゃあ、俺行くわ。そうだ、これやるよ』

シュンはそう言ってユキネの差し入れのお握りを楓に少し分けた。