それから1週間あまりが過ぎた。

ハナは高校から帰ろうとして、下駄箱から靴を取り出した。

『痛っ!!』

ハナが靴を履こうと靴に足を入れたら、靴の中に数個の画鋲が入っていた。

ハナは悲しげに靴から画鋲を取り除き、靴を履き玄関を出た。

『きゃあ!!』

突然足元に出された誰かの足に引っ掛かり、ハナは転んだ。

『相変わらずどんくさいなハナ』

ハナが声のする方を見ると茶髪で巻き髪の女子高生があざ笑っていた。

『キョウコ…』

ハナは嫌そうな顔をした。

『キョウコって…気安くあたしの名前を呼ばないでくれる。ウザイからさ』

キョウコは冷たく言い放った。

ハナは制服の砂をはらい、立ち上がった。

しかしその瞬間後ろから誰かが、バケツでハナに頭から水をかけた。

『冷た…い』

『あー、ごめんハナー。地面に咲いてる花と間違って、ハナに水かけちゃったー』

後ろからキョウコの友達3人がバケツを片手に笑っていた。