「恭ちゃんっ?」



『……………』



「恭ちゃんってばぁー!!」



『……あ、うん。どうした?』



ダメだな、俺。

哲に言われたことが引っかかって凛子の言葉も耳に入ってこない。




「なんかヘンだよ?学校でイヤなことでもあった?」

首を傾げ、俺の顔を覗き込む凛子。



『いや…なんもないけど』

俺はわざとらしく凛子から視線を外した。



哲のバカ野郎。

お前のせいで凛子によけいな心配かけちゃっただろーが!


もうキスどころの話じゃないっつーの。




「恭ちゃんはさ、あたしのこと…好きっ?」