「…ん〜…」 ところが、運の悪いことに青年は眠りから覚めてしまい、ゆっくりと体を起こしてきた。 あたしは素早くベッドから遠のくと、青年は眠たい目をこすりながらあたしを見つめた。 「……ご主人?どうしたんすか?グラスなんか持って」 その声にあたしは目を見張った。 クリーム色のくせのある髪 茶色いかわいらしい瞳 「あんた……ファイ!!!」 あたしは驚きのあまりグラスを落としてしまった。 幸いな事に床はじゅうたんが敷かれていたから割らずに済んだ。 でも、今はそんなのはどうでもいい。 .