「ライオス、死神はどこにいんだよ?」



あたしはそう尋ねたけど、ライオスは体を震わせてるだけで、こちらを向こうとしない。




「なぁ!」


すると、ライオスは俯いたまま、振り返った。



「お嬢ちゃん、ここ入るとき言ったやんな。


『死神を倒して、二人を助ける』って…」



「…あぁ……」



あたしはなぜか嫌な冷や汗が頬を伝った。



「よかった…





後はよろしゅうな。絶対死んだらあかんで」




ライオスは顔を上げて、安心したように微笑んだ。



それが『この姿』のライオスが言った精いっぱいの言葉だった…