‡パルソナ‡ 孤高の唄姫



あたしはまた城を見上げたあと、隣にいるファイの呼吸する音が聞こえた。



それがなんかあたしには苦しそうに聞こえる。



「大丈夫か?」


ファイはハッとしたように顔を上げた。



「いや…大丈夫っす…緊張してきただけっすから。」


ファイはいつものようにあたしに優しく笑いかけた。



「無理すんなよ。」


本当は心配だけど、ファイがそう言うなら問いただしても意味はないと思ったあたしは、一言だけそう言った。








「準備はええか?」


ライオスの言葉にあたし達は頷く。