やべぇ、あたしより女の人っぽい…


こんな美形生まれて16年会ったことがない。


美形君は長い黒髪を一つに結んであって、鼻筋が通っている端正な顔立ち。


メガネの中から見える瞳は透き通った緑色をしていた。


この人もまた外国人っぽい。


「具合はどうですか?」

「…えっ?」


美形君の急な質問にあたしは頭にハテナマークが浮かぶ。


「あたしはピンピンしてるけど…」


「そうですか。
さっきまで少し熱があったので心配しましたが、元気で何よりです」


美形君は安心したのか、優しく微笑みかけた。


そうだったんだ…

こんな見ず知らずのあたしを心配してくれるなんて優しい人だなぁ…


そう思ったあたしは美形君が怪しい人じゃないと心の底から感じた。


「あ、あのさ…」


あたしは思い切って、ベッドの傍らにある椅子に座った美形君に話しかけた。


「何でしょうか?」


美形君はあたしの顔に少し近づく。


緑の双眸があたしの瞳を捉えた。


「えっ…と…その…あの…」


間近にある顔に動揺して、呂律が回らない。



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