次の瞬間、修内太の周囲を取り囲むように幾つもの魔方陣が発動した。
地面に、頭上に、中空に。
その魔方陣の中から召喚されたのは、黒い手。
実体のない、黒い影のような手。
その手が次々と修内太の体を掴む。
「しゅ、修内太!逃げて!逃げてぇぇえぇっ!!」
私は叫ぶ。
声を限りに叫ぶ。
しかし『狂化』した修内太でさえ、その手は振り解けない。
どんどん修内太が、黒に塗り潰されていく。
私の知っている修内太の姿が消えていく。
取り込まれていく。
無くなっていく。
消失していく。
『人間』ではなくなっていく。
『宮川修内太』ではなくなっていく…!
「メグ、諦めなさい」
お母様が告げる。
「今日から『彼』が、貴女の伴侶よ…」
地面に、頭上に、中空に。
その魔方陣の中から召喚されたのは、黒い手。
実体のない、黒い影のような手。
その手が次々と修内太の体を掴む。
「しゅ、修内太!逃げて!逃げてぇぇえぇっ!!」
私は叫ぶ。
声を限りに叫ぶ。
しかし『狂化』した修内太でさえ、その手は振り解けない。
どんどん修内太が、黒に塗り潰されていく。
私の知っている修内太の姿が消えていく。
取り込まれていく。
無くなっていく。
消失していく。
『人間』ではなくなっていく。
『宮川修内太』ではなくなっていく…!
「メグ、諦めなさい」
お母様が告げる。
「今日から『彼』が、貴女の伴侶よ…」