私は初めてこの悩みを
人にぶつけてみようと思って
わざと友達と補習に行った。

「まひろー、忘れるの珍しいじゃん!
どーしたんだよー」

「ちょっとねえー」

さっさとプリントを
終わらしてる男子をよそに
私は先生と喋りたくて
ゆっくりゆっくり
やった。
実花はさっさと終わらしてた。
実花は早く部活行きたいらしい。
「実花ごめんね
いいよ部活行ってて」
美香が去っていって
少し経つと
いつの間にか
私一人になってた。



先生が来た。
こんなに心臓が
どきどきしてるよ
先生近づけば近づくほど
ドキドキドキドキ
した。

「先生さーこの前うちに
悩みあるならいつでも来いって
言ったでしょー?
言ってもいいかなあ??」

先生はゆっくり
首を縦に振って
うんって言ってくれた

「人に話した事ないから
うまくいえなくていい?」

優しい声で
いいよって言ってくれた。


親の仲が悪い事。
弟と妹ばっかりかわいがって
自分だけ、家族の輪に入れなくて
家でういて居る事。
いつも寂しくて泣きそうなんだって事。
全部
全部言った。
先生は泣きながら
聞いてくれた。

「よく頑張ってきたな。
もう頑張らなくていいから、な?
もういいいから」


しばらく
理科室がしーんとなった