神楽は私の手をつかんで
走り出した


木と茂みの間を
通って小道にでた


そこは木々の間から太陽の光が
差し込んでものすごくきれい



「いいとこだろ」



神楽がそっとほほえんで言った


うわぁ~神楽
こんなふうに笑えるんだ・・・


「ほら 抜けるぞ」


小道を抜けた先は
学校の目の前だった


学校の中に入ると
神楽は


「ほら そこが理事長室だ」

といって 反対の方向に歩き出した


あわてて私は


「ありがとう!宮織くん」


そう私が言うと急に止まって


「貴斗でいいっ」



それだけ言うと行ってしまった






・・・貴斗ね