「電車とあなた」




ガタンゴトン 



満員電車を避けて


各駅停車に乗ったある日





私の目に映ったのは


憂鬱な気持ちを吹き飛ばしてくれる笑顔





朝日を背中に浴びて


友達と笑い合うあなた





あの日


あの電車に乗らなければ


出会えなかった





あれから私は毎日あなたのいる電車に乗って

あなたを見つめてる




名前も知らないあなた


太陽の光を背中に浴びて


眩しく輝くあなた





今日ね


初めて名前を知ったんだ




友達が呼んだあなたの名前





たったそれだけで


あなたに近づけた気がして


涙が出た




これから何度会えるかな


あなたのこと

どれくらい知ることができるだろう





こんなにも好きになってしまった私の気持ちは

どこへ行けばいいのだろう




今日もあなたは幸せそうに笑う



私の胸をときめかせていることも知らずに