そう言って部屋を離れようとしたら、
「ま、まてよ夢」
翔ちゃんに呼び止められた。
「母さんに、聞きに行くのか?」
まだ真っ赤で慌てた表情をする。
「うん」
大きく頷いた。
そんな私を翔ちゃんが引き止める。
布団が出てきた彼は私の腕を掴み、一緒に床に座らせた。
「俺が教えてやるからそういうこと母さんとかに聞くのはやめてくれ」
「……うん?」
必死な瞳で止めてくる翔ちゃん。
そんなに必死になることないのに。
そんなに自分で答えたいのかなあ。
ま、翔ちゃんの得意分野だからだれにも譲りたくないんだな、きっと。

