無視だ!! こんな思いやりのにい友達は無視だ。 翔先輩を見ると明らかに腕を捲りやる気満々。 勝負しないと帰れそうにないし……しょうがない形だけでも勝負しとくか。 「じゃあ、やります?」 「おう、かかってこいや」 「……」 日本語の使い方間違ってる気がするけどいいか。 ここはバカの学校。 そう思うことにしよう。 一回深いため息をつき、真っ赤な玉を宙に浮かせ今にも始めようとしたときだった。 「ふっじくーん。お迎えにきったよー」 がしゃんと勢いよく扉が開き、夢先輩が飛び込んできた。