「……聞いてる?乙女?」


「え?…あ、うん。」


一瞬自分が呼ばれてるってことに気づかなかった。


「はー…。また、どっちかどっちでー…みたいの考えてたでしょ?
それは決めたじゃん!私のことは優莉!優莉は乙女!って。
ややこしいことは考えないで元々こういう名前だったことにする!!ってさ。」


そうだけど。


15年も同じ名前だったんだから昨日、今日で慣れるわけがない。