時計塔の鬼






しばらくして、私を抱き締めていた腕の力が弱まった。



お互いの顔がすごく近い。



吐息を吐けば、互いの顔にかかるくらいに。



シュウの紅く、形の整った唇が目に入る。


目を、奪われる。



存在に、頭を働かなくさせられる。






このままキスができそうだと。



ふと、そう考えて、羞恥心が瞬く間に顔を紅葉色にさせた。

燃えるように熱くなる。