次の瞬間、話し合いをしていた三人が一斉にキッと振り返って叫んだ。
「当たり前でしょっ!」
「とーぜんっ!」
「当たり前だっ!」
「みんな……ありがと……」
ニッと笑って、歩美が葉平を肱で突く。
葉平はそれをつつき返す。
坂田君はその様子を呆れたように見守ってる。
この三人、意外といいトリオなのだろうか。
「バイトー、仕事戻れー!」
「ゲッ……あ、はーい! じゃ先生ら、また! 夕枝姉ちゃん、本当に気をつけてな!」
「じゃあねー! さ、慎ちゃん、車出して出してっ!」
「へーへー、お姫様方」
最近、歩美は本当に切り替えが早いと思う。
そして……みんなは、本当に優しいと思う。
「さ、夕枝、行こっ!!」
「うん……っ」
本当に、ありがとう。