「それにしても、あれだよね」 そういえば、といった様子で柚子は私を見た。 「何?」 「優等生的な夕枝がこーんな行動に出たとは、思わなかったっ!」 「柚子っ!」 ケラケラと笑い、からかうような視線を向けられて、少しばかりむっとする。 私は、優等生だなんて意識はないのに。 でも……と、思い直す。 親にひどく心配をかけてしまったことは、確かだから。 事前に連絡なり何なりすることにしようと、そっと決めた。