ほんの少しの照れ臭さが、私の頬に熱を持たせた。

シュウも同じような感覚だといいな、とふと思う。

幸せだと感じることができること。

決して当たり前などではない幸せを喜ぶことは、本当はとても幸せなことではないだろうか。


正しいかどうかなんて、わからない。

けれど、私たちはようやく見つけた道を信じるしかない。

道の先を、未来を目指して進むだけ。



「夕枝」


「なぁに?」



穏やかな雰囲気の中。

優しく笑って、シュウは耳元で囁いた。



「がんばれよ」